仁保耳鼻科

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手術をすすめられたアレルギ-性鼻炎と副鼻腔炎症例

2012.07.08

これらのの症例は最近のそれぞれの病気の傾向を表しているので紹介したい。
 (アレルギー性鼻炎症例) 28歳。1年間A医院でアレルギー性鼻炎の治療を受けたが鼻閉、嗅覚低下、痰などの症状がよくならないので手術をすすめられたが、希望しないため来院した。鼻洗浄と別の種類の点鼻薬と内服薬を投与したところ直ちに改善した。鼻洗浄は鼻粘膜のアレルギー反応を除く大切な治療法だ。点鼻薬と内服薬は種類によって合うものと合わないものがあるので注意して使用する必要がある。
 (副鼻腔炎症例)42歳。5ヶ月間B医院で抗菌薬療法が行われたが軽快しないため、手術をすすめられた。上顎洞を洗浄すると多量の膿が排出された。抗菌薬を代えながら洗浄を続けたが一進一退のため、点滴療法を追加したところ著名な効果があった。40日後に完治した。
 (まとめ)アレルギー性鼻炎の治療は一般に内科的治療が行われているが、耳鼻科医にしかできない処置の鼻洗浄は忘れてはならないものだ。またこの症例に手術をしてもよくなることはない。  副鼻腔炎は重症であっても上顎洞洗浄と点滴療法を組み合わせるとよく完治することを経験しているので、手術はできるだけ避けるべきだろう。