扁桃(扁桃炎・扁桃肥大)
扁桃
急性扁桃炎
休暇が取れないときなど早く治したいときには抗菌薬の点滴を併用します。
そうすると内服だけの治療よりも非常に早く扁桃炎が治ります。
習慣性扁桃炎 扁桃肥大
高周波電気凝固手術を行うと、多くの場合扁桃炎の発生は起こらなくなります。扁桃組織が凝固するためです。
数年の間縮小は少しずつ続きますが、扁桃が無くなることがないのがこの手術のよいところです。
このため肥大の手術としても最適です。
他の長所として、入院の必要が無いこと、手術による痛みは摘出手術に比べるとはるかに少ないことなどがあげられます。
症例
M.K.(2歳)1994年5月8日 初めて来院
2歳になると40度近い高熱が出る扁桃炎(熱性痙攣を伴う)を繰り返すようになったので、4歳になった時、高周波電気凝固術を施行した。
現在(2015年)まで受診を続けているので、経過を観察している。軽度の咽頭炎罹患はあったが、
扁桃炎は一度も起こっていない。
下方にも伸びた大きな扁桃肥大があり、そのため飲み込むことが遅く、食事が終わるまでに1時間かかっていたが、手術後まもなくからスムーズに飲み込めるようになった。
扁桃肥大は術後数年の間縮小を続けたが、その後程よい大きさで保たれている。
S.S.(26歳)1999年10月23日 初めて来院
25歳以後ハードな仕事による過労が続き、39度以上の発熱を伴う扁桃炎を繰り返し、
入院を繰り返すようになったため、1999年高周波電気凝固術を施行した。
2005年まで7年間毎年受診し、その時経過を観察しているが、扁桃炎は一度も起こっていない。扁桃は少しずつ縮小を続けているので、肥大も解消した。
その後同じ病気の人を紹介してくれたし、来院した家族のことばなどから状態はよいと思われる。
肥大扁桃の治療(高周波電気凝固手術)前後の比較図
扁桃周囲膿瘍
扁桃の炎症が扁桃の外に広がり、膿の袋ができる病気です。強い痛みのため開口できなくなります。
切開排膿して抗菌薬の点滴を行います。この治療法の場合入院の必要はありません。